【政策】首相官邸:物価高と成長投資両立へ総合経済対策
高市内閣は発足以降の最優先課題としてきた物価高への対応と成長戦略を両立させる総合経済対策を政府与党で決定した。予算、財政投融資、税制、規制改革を総動員し、一般会計で約17.7兆円、減税特別会計を含む国費ベースのいわゆる真水は約21.3兆円、財政投融資を加えた国の財政措置は約25.5兆円規模となる見通しと示した。
税収上振れや税外収入を活用しても不足する分は国債発行で賄うが、当初・補正を合わせた国債発行額は前年度補正後の42.1兆円を下回る見込みと説明し、「責任ある積極財政」の下で財政の持続可能性にも配慮した構えを強調した。
第1の柱は生活の安全保障と物価高対策で、ガソリン税暫定税率を今年末、軽油引取税を来年4月に廃止し、補助金を通じた価格引き下げを継続する。ガソリン暫定税率廃止による減税規模は1兆円、1世帯あたり年間約1万2千円の負担軽減を見込む。来年1~3月の電気・ガス料金支援では3カ月で1世帯7千円程度の軽減を想定するほか、「103万円の壁」への対応として令和7年度税制改正で約1.2兆円の所得減税を行い、納税者1人あたり2万~4万円程度の減税を年末調整で反映させる方針を示した。物価連動で基礎控除を引き上げる税制も令和8年度改正で検討課題とする。
重点支援地方交付金は2兆円に拡充し、1世帯あたり1万円程度に相当する一般枠に加え、食料品高騰を踏まえ1人3千円(4人世帯で1万2千円)相当を特例加算として上乗せする。灯油や水道料金支援、中小企業の賃上げ環境整備、低所得者・事業者支援などの推奨メニューも強化し、公明党や立憲民主党の提案を踏まえ、子ども1人あたり2万円の「物価高対応子育て応援手当」0.4兆円を盛り込んだ。
医療・介護分野では赤字の医療機関や介護施設を対象に報酬改定を待たず補助金で前倒し支援し、医療従事者には賃金3%相当の半年分引き上げ、介護従事者には月1万円の半年分上乗せを講じる。診療材料費や病院建て替え支援、中小企業向けには基金も活用した1兆円規模の支援、賃上げと成長投資を掲げる企業への後押し、クマ被害対策や治安・テロ対策、公教育再生、教育無償化、旧自賠責特会への繰り戻しなども対策に含めた。
第2の柱は危機管理投資と成長投資による強い経済の実現で、複数年度にわたる事業を見通しを持って進めるため、半導体や造船、量子、宇宙、情報通信、重要鉱物、サイバーセキュリティなど経済安全保障上重要な「戦略17分野」に対する頭出し予算を確保する。
重要物資サプライチェーン強化や農水産業の構造転換、完全閉鎖型植物工場の支援、農林水産物・食品輸出拡大を通じた食料安全保障の確立、GX推進戦略と成長志向型カーボンプライシング構想を軸としたエネルギー・資源安全保障の強化、国土強靱化中期計画に基づく防災・減災投資、先端科学技術やスタートアップ、コンテンツ産業、「攻めの予防医療」を含む健康・医療安全保障などに重点投資する方針を示した。
第3の柱では、防衛力と外交力の強化を掲げ、人的基盤整備を含め防衛力の抜本的強化を進める。国家安全保障戦略に定める対GDP比2%水準の達成に向け、2025年度中に当初予算と合わせて防衛費約11兆円を前倒しで措置し、追加的に1.1兆円を積み増す。米国の関税措置には日米戦略的投資イニシアティブを通じた対応や中小企業向けの資金繰り支援、事業環境整備で国内への影響緩和を図る。今後の自然災害や一段の物価高、クマ被害拡大など予期せぬ財政需要に備え予備費を追加確保し、補正予算案を編成して臨時国会に提出する考えを示した。
内閣発足から1カ月の政権運営については、物価高対策、危機管理投資を柱とする経済運営、ASEAN関連首脳会議や日米首脳会談、APEC首脳会議を通じた外交に取り組んできたと総括し、補正予算の早期成立を通じて「今の暮らしと未来への不安を希望に変える」姿を描く。あわせて南アフリカで開かれるG20ヨハネスブルグ・サミットでは、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化や債務持続可能性、エネルギー移行、重要鉱物などの課題で日本の立場を発信し、中国を含む各国首脳との対話を通じて建設的かつ安定的な関係構築を図る姿勢を示した。
【出典】
▷総合経済対策等についての会見
※本記事は一次情報をもとに生成AIを活用した要約です。詳細は公表資料をご確認ください。